もーっとヨーロッパ

オランダ在住30代旅好き主婦が巡るヨーロッパ。週末旅行を中心に、見どころも期待外れも包み隠さずご紹介。欧州旅行のヒントがきっと見つかる。

太陽の降り注ぐアンダルシア⑨コルドバ編~メスキータ~

こんにちは!koemo(くぅも)です。

 

 

コルドバのシンボル的存在、メスキータが今日のメインです。(訪問日:2022年8月)

 

 

 

メスキータ(Mezquita)

メスキータとは、スペイン語イスラムモスクを意味します。後ウマイヤ朝イスラム王朝の首都だったコルドバ。メスキータは後ウマイヤ朝を築いたアブデ・ラーマン1世により、785年に建設が始められました。その後、コルドバの発展とともに増改築を続け、最終的には25,000人を収容できる大モスクへとなりました。

 

 

レコンキスタの終焉後、メスキータはキリスト教の聖堂として使用されるようになります。キリスト教徒たちはイスラム様式を残しつつ、キリスト教の礼拝堂などを増築していったため、一つ屋根の下にイスラム教とキリスト教の建築・文化が共存している、世界でも珍しい建物なのです。

 

 

 

 

入口から入って、真っ先に目に飛び込んでくるのが「円柱の森」。約850本の柱と赤と白のアーチが果てしなく続いている空間は、異世界に来たかのような錯覚に陥ります。とても広いので、本当に森の中を彷徨っているかのよう?!

 

 

 

 

この辺りは一番最初(785年)に造られた部分。古代ローマや西ゴート時代のキリスト教の建物の資材が再利用されているため、台座や柱のデザイン・色がまちまちなのが特徴です。そう言われると、柱の形なんかはキリスト教の建物にありそうなデザインですね。

 

 

 

 

そして、天井は木造。元々は光の入る空間だったそうですが、再征服したキリスト教徒は外壁に沿って礼拝堂を造るために門を塞いでしまいました。薄暗くて写真を撮りにくいのが難点です。

 

 

 

 

建物の外側には塞がれた門が今も残ります。

 

 

 

 

さて、一歩入った段階から驚きすぎてなかなか先に進めないのですが、建物の一番奥までずんずん進むとさらに複雑なアーチが現れます。(多くの人が集まっているので一目瞭然。)

 

 

 

 

その向こうにあるのがミフラーブ。ミフラーブとは聖地メッカの方角を指し示す窪みのことで、イスラム教徒はこの方角に向かってお祈りをします。

 

 

 

 

見上げてみると、天井の装飾もアルハンブラ宮殿を思い出させる豪華な造り。

 

 

 

 

その一方で、敷地の中心部に戻ってくると、こんな豪華な祭壇が現れます。

 

 

 

 

聖歌隊席や

 

 

 

 

パイプオルガンも。

 

 

 

 

キリスト教会特有のステンドグラスから差し込む光もキラキラ輝いています。この写真だけ見たら、普通のキリスト教会ですよね。ミフラーブ上の天井も美しかったですが、ここの天井も負けじと美しく装飾されています。ここまではっきりと宗教の違いを見比べられるのもメスキータだからこそ。

 

 

 

 

祭壇のすぐ横には、イスラム建築で使われるあのアーチが隣合っているという不思議な空間。ここでは現在も「聖マリア大聖堂」として毎週ミサが行われています。

 

 

 

 

そして、一番最後に(987年)拡張されたエリア。一番最初に造られたエリアと全く違うのは、柱に台座がないこと。

 

 

 

 

天窓が造られて明るいこと。

 

 

 

 

そして、最初のエリアは煉瓦を交互に組み合わせて赤白アーチが造られていましたが、ここでは塗料で赤と白の縞模様が描かれていること。(費用削減?工期短縮?)よく見ると、明らかに赤色は塗ってあるだけなのがわかります。

 

 

 

 

じっくり見て約40分。アルハンブラ宮殿と比べてしまうと規模感では劣りますが、メスキータも負けず劣らず美しく、そして不思議な場所でした。と言うか、今まで見たことのないものを見ているような感覚でした。アンダルシアに行ったら必見です!

 

 

 

オレンジの中庭(El Patio de los Naranjos)

メスキータの正面には、100本近くのオレンジの木が植えられた中庭があります。

 

 

 

 

キリスト教の時代になってから植えられたものだそうですが、こんなにもオレンジが植えられているのはスペインらしい。たくさんのオレンジの実がなっているところを見てみたい。

 

 

 

 

 

ミナレット(鐘楼)

ミナレットとはイスラム教のモスクと共に建てられる尖塔ですが、こちらもキリスト教となった後は鐘楼として転用されました。

 

 

 

 

高さ54mのこの塔から眺めるメスキータとオレンジの中庭も素晴らしいらしいのですが、メスキータの見学後に思いたってチケットを買おうとしたら売り切れていました。残念。

 

 

 

 

 

メスキータ(Mezquita-Catedral )

住所:C. Cardenal Herrero, 1, Centro, 14003 Córdoba

時間:月~土 10時~18時

入場料:€13

   

 

 

コルドバ

Cordoba Lockerから荷物をピックアップし、そこからコルドバ駅までは徒歩20分。普段なら歩く距離ですが、暑さでそんな体力は残っていなかったのでバスで向かうことに。乗車券は運転手さんに現金払いです。

 

 

海外、特にスペインでは公共交通機関にあまり乗りたくないのが正直なところ。だって時間通りに来るわけがないから。いつ来るかもわからないバスを待ってるのって嫌いなんです。

 

 

一応スケジュールでは5分後に来ることになっているからバス停までゆっくり歩いていたら・・・目の前をバスが通りすぎました。

 

 

え。。。

 

 

どうせ遅れてくるものと余裕をかましていたら、予定より早く来てさーっと通り過ぎて行った・・・。逆に驚き。やっぱり時刻表はあってないようなものですね。結局(炎天下の中)バス停で15分以上待つことになりました。

 

 

 

 

コルドバ駅は意外と大きめ。カフェやコンビニ、小さなお土産屋さんも併設されていて、電車を待つ人たちで溢れていました。

 

 

 

 

18:49 コルドバ
20:03 セビーリャ 

 

 

今回はなんと片道€13。コルドバは小さな街なので1日で十分に周れます。(真夏でなかったらもっと精力的に動けたかもしれませんが、今回はちょっと時間を持て余したぐらい。)今日中にスペイン第4の都市セビーリャに移動をして、セビーリャを2泊にしたのは大正解でした。

 

いよいよ最後の都市セビーリャに向かいます。