2023年4月、世界遺産に登録されている「ビリニュス歴史地区」の観光の続きです。
ビリニュス(Vilniuz)
ビリニュスの旧市街は、人も少なく穏やかな街という印象でした。イースター休暇中だったからかもしれませんが。
ビリニュス大聖堂(Vilniaus arkikatedra)
リトアニアは元々多神教でしたがが、13世紀、当時のリトアニア王は十字軍による弾圧を回避するためにキリスト教に改宗しました。そして、ビリニュス大聖堂を建設しました。
その後、多神教に戻ったり、またカトリックになったり、火災が起きたり・・・増改築が繰り返され、現在の姿は18世紀に改築されたものです。今ではビリニュスの中心となっている大聖堂です。
無料で内部を見学することができます。真っ白な壁と天井、そして柱に飾られた宗教画が、教会と言うより美術館のよう。ソ連時代は多くのものが破壊され、貴重品は没収されてしまいました。
聖堂内にはいくつかの礼拝堂がありますが、見どころの1つが聖カジミエル礼拝堂です。リトアニアの守護聖人となったカジミエラス王子が安置されています。
Vilniaus arkikatedra
住所:Katedros a. 2, LT-01143 Vilnius
時間:7:00~19:00
入場料:無料
そして、大聖堂の前にあるのは、高さ52mの鐘楼。真下に立つとそこまで大きく見えませんが、上るとビリニュスの街を望むことができます。今回は、この後ゲティミナスの丘に上るのでスキップしました。
鐘楼(Vilniaus katedros varpinė)
住所:Katedros aikštė 2, Vilnius
時間:月~土 10:00~18:00
入場料:€4.6
人間の鎖(バルトの道)
1989年8月23日。独ソ不可侵条約とその秘密議定書が締結されてからちょうど50年のこの日、当時ソ連の弾圧下にあったバルト三国は、独立の意思を世界にアピールするためのデモ活動を一斉に行いました。
リトアニア、ラトビア、エストニアから参加した約200万人が手を繋いで作った「人間の鎖」は、ここリトアニア/ビリニュスを起点とし、ラトビアのリガを通り、エストニアのタリンまで、600km以上にもなりました。600kmと言うと、直線距離にして東京から岡山を軽く超える距離です。
非暴力的、平和的なこの独立運動は国際的にも非常に注目され、バルト三国独立への大きなきっかけとなりました。実際、人間の鎖から約半年後の1990年3月11日、リトアニアは独立を宣言をしています。
この人間の鎖の起点となったビリニュス大聖堂の前には、「Stebuklas=奇跡」と書かれた記念碑があります。
ゲティミナス大公像
大聖堂広場に建つのはゲティミナス大公像。大聖堂広場から西に延びる道路はゲティミナス通り。
ゲティミナス大公とは、中世リトアニア大公国の初代大公です。13~14世紀、ビリニュスを首都と定め、リトアニアの基礎を築いた実質的な創始者と言われています。
ゲティミナス塔
14世紀、ゲティミナスの命によって丘の上にお城・要塞が築かれます。現在残るのは要塞の一部だったゲティミナス塔のみですが、丘の上からはビリニュスの街を一望することができます。
丘の上に上るには、徒歩、または(↓)写真に写るリフトで。片道€2、往復€3です。
徒歩なら無料。いつでも好きな時(7:00~23:00)に訪れることができます。ここから眺める景色は、リトアニアが好きになった理由の一つなので、是非訪れてほしいおすすめスポットです。
意外と緑が多いビリニュスです。手前の白い建物はリトアニア大公宮。現在は王宮の歴史や生活を展示する博物館になっています。
ゲティミナス塔の内部は博物館になっていて、ビリニュスの歴史に関する展示を見ることができます。
ゲティミナス塔
時間:10:00~20:00
入場料:€8
レストラン「Bernelių Užeiga」
最後は、ビリニュス大聖堂から徒歩10分の場所にあるリトアニア料理のお店でディナーです。
木製のテーブルとチェックのテーブルクロスが可愛らしい店内。店員さんも民族衣装(?)のような恰好で、リトアニア感が出ています。メニューが豊富で迷いますが、英語表記と写真もあるので頼みやすいのが嬉しい!
まずはリトアニアのビール、Švyturys(シュヴィトゥリス)。イギリスが主催する「ワールド ビア アワード」での受賞経験もあるラガービールです。
うん、美味しい!後でスーパーでお土産にも買ってしまいました。
そして前菜を。
ニシン(Herring)の塩漬け €7.9
オランダでも食べられますが、オランダで食べるものより塩辛くなく酸っぱすぎず、生臭さもなくてとっても食べやすかったです。
リトアニアチーズのグリル €7.9
とろっとチーズを想像していたら、けっこう固めのしっかりチーズでした。しっとりした鶏むね肉みたいな食感で、これはこれでおつまみとして〇。
ツェペリナイ(Cepelinai/Didžkukuliai) €8.5
ガイドブックにもリトアニア料理として必ず出てくるツェペリナイ。リトアニア語表記には「Didžkukuliai」と記載があります。
ツェペリナイとは、じゃがいもをすり潰した生地で肉だねを包んだもの。サワークリームと一緒にいただきます。じゃがいもの生地はもちっとしていますが、想像していたより重たくなく、サワークリームとの相性も抜群でとっても美味しかったです。ただし、1人で1人前食べると、他のものが食べられなくなるかも?
カウナス旧市街の伝説の牛ステーキチーズのせ €15.9
何が伝説なのかよくわかりませんが、午前中に訪れた街、カウナスの名前があったので選んでみました。
柔らかい牛ステーキと、上にかかる溶けたチーズ。大量のコロコロポテト。美味しいけど、シェアすることをおすすめします。
今回は4人だったので、いろいろなものを少しずつ食べることができました。リトアニア料理はあまり馴染みがありませんが、どれも美味しくて、かつ店員さんも親切で、とても落ち着くレストランでした。
調べてみると、このお店はビリニュスに2店舗、カウナスに4店舗、そしてなぜかイギリスに3店舗あるとのこと!今度ロンドンの店舗に行ってみようかな。
Bernelių Užeiga
住所:Gedimino pr. 19/J. Levelio g 6, Vilnius
時間:月~木 11:00~23:00
金~土 11:00~0:00
日 11:00~22:00