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リトアニアの首都ビリニュスを1日で周るモデルコース(前)

2023年4月。バルト三国の旅、1ヶ国目はリトアニアです。

 

 

【0日目】

19:05 アムステルダム空港発(BT620)
22:20 ラトビア・リガ空港着
23:15 ラトビア・リガ空港発(BT349)
23:59 リトアニアビリニュス空港着


【1日目】
リトアニアビリニュス観光

 

 

アムステルダムからビリニュス行きの直行便もありますが、本数は多くありません。初日に朝から観光に出掛けたいため、前日入りのフライトにしました。

 

到着予定が0時だけど、まぁどうにかなるかなと思っていたら…乗り継ぎ便が2時間遅延。ビリニュス空港に着いたのは午前2時過ぎ。旅にトラブルは付き物です。

 

 

 

 

 

ビリニュス(Vilnius)

3ヶ国を巡った中で、一番気に入った都市がビリニュスでした。なぜか?と尋ねられると明確な答えはないのですが、街全体が温和な雰囲気を醸し出していたから?

 

ビリニュスの旧市街はヨーロッパで最大規模と言われていますが、1日で主要な観光地を歩いて周ることができます。少し駆け足にはなるので、教会や博物館をゆっくり見学したかったら、もう1日滞在するのがおすすめです。

 

 

ビリニュスを1日で周るモデルコース

  7:00 ビリニュス駅発
  9:30 カウナス
10:00 杉原千畝記念館
12:00 カウナス駅発
13:30 ビリニュス駅着
14:00~ 旧市街観光
19:00 ディナー

 

 

杉原千畝記念館

リトアニア観光のハイライトとも言える、杉原千畝記念館。日本人であれば是非訪れてほしい観光スポットなので、詳細は後程。

 

 

 

夜明けの門(Aušros vartai)

旧市街への入口です。ここから旧市街観光をスタートします。かつて旧市街を取り囲んでいた城壁には9つの城門がありましたが、現在唯一残るのが夜明けの門です。

 

城門の上の方に飾られたリトアニアの紋章(国章)は、ソ連時代はここでしか見ることができなかったのだそう。

 

 

 

 

門の外側中央にはイエス・キリストの絵。内側から見ると、立派な礼拝所が併設されています。中にある聖母マリアのイコンは奇跡をおこすと伝えられ、市民の篤い信仰を集めています。

 

イコンとは、イエス・キリスト、聖人、天使、聖書における重要出来事やたとえ話、教会史上の出来事を画いた画像(多くは平面)である。<Wikipediaより>

 

 

 

 

旧市街側から門に向かって左側に礼拝所への入口があります。とても小さなものですが、きんきらきんに飾られた室内が印象的でした。

 

 

 

聖霊教会(Šv. Dvasios cerkvė)

夜明けの門をくぐって旧市街を進むと、右手に見えるのが聖霊教会。可愛らしいピンク色が目を引くロシア正教会です。よく見る十字架ではなくて、一本棒が多い?のがロシア正教会の特徴です。

 

 

 

 

 

聖カジミエル教会(Šv. Kazimiero bažnyčia)

さらに進むと、また右手に現れるのが聖カジミエル教会。またしても可愛らしいピンク。聖カジミエルとは、リトアニア守護聖人です。

 

 

 

 

1604年にイエズス会カトリックの宗派)によって建てられました。リトアニアには敬虔なキリスト教徒が多く、その80%がカトリックと言われています。

 

 

 

 

しかし、聖カジミエル教会は、ロシア帝国時代はロシア正教会に、ドイツ占領下ではプロテスタント教会に、そして宗教を認めないソ連支配下では”無神論”博物館に(?!)、変更を強いられ、まさにリトアニアの激動そのもののような歴史を持つ教会です。

 

リトアニアが独立をした1991年から、再びイエズス会として活動しています。

 

 

 

 

近くからは見えませんが、少し離れると塔の上に飾られた可愛らしい王冠の姿を見ることができます。

 

 

 

 

 

ビリニュス市庁舎/市庁舎広場

聖カジミエル教会のすぐ先にあるのが、ビリニュス市庁舎と、その前に広がる市庁舎広場です。

 

 

 

 

旧市庁舎は、ビリニュス大聖堂と同じ建築家によって建てられました。現在はコンサートや展覧会の会場として使用されています。

 

それにしても、なんでこんなに人がいないんだろう。まだ14時半なんだけど。

 

 

 

 

 

ウジュピス共和国(Užupis)

ウジュピスとは「川の向こう側」という意味で、この地域は労働者や職人が住むエリアでした。そして、16世紀に川を渡る橋が架けられるまでは、旧市街の発展から取り残されてしまった地域です。

 

 

 

 

アーティストや若者がそんな朽ち果てた雰囲気を好み、移り住み始めた結果、なぜか「ウジュピス共和国」として1997年に独立宣言をしてしまったのだとか。(もちろん非公式です。)

 

 

 

 

ウジュピス共和国へ繋がるウジュピス橋のふもとにいる人魚を始め、街の至る所で芸術作品?を見つけることができます。

 

 

 

 

未承認国家と言えど、しっかり憲法も制定されています。日本語を含む27ヶ国語に翻訳されて、通りに掲示されています。

 

 

 

 

内容を見ると、長い間自由を求めてきたリトアニアらしい文言がある一方で、

 

 

  5. 誰にも自分らしくいる権利がある。
20. 誰にも暴力をふるう権利はない。
36. 誰にも個人として生きる権利がある。

 

 

ふざけているとしか思えない、謎すぎるものもあります。

 

 

  2. 誰にもお湯と冬には暖房と瓦の屋根を有する権利がある。
  9. 誰にも怠けて何もしなくてもいい権利がある。
12. 犬には犬である権利がある。

 

 

でも、最後の3か条。

 

 

39. 勝つな。
40. やり返すな。
41. でも降参するな。

 

 

リトアニア人の強い意志を感じたような気がしました。

 

 

 

ベルナルディン教会(Bernardinų bažnyčią)

ビリニュスの街を歩いていると、本当にたくさんの教会に出会います。ベルナルディン教会は15世紀半ばにフランシスコ会によって創設されました。

 

 

右)ベルナルディン教会
左)聖アンナ教会

 

 

ここまで木製の装飾で溢れている教会も珍しい。

 

 

 

 

 

聖アンナ教会(Šv. Onos bažnyčia)

ベルナルディン教会のすぐ隣。1501年に建てられた、赤い煉瓦造りが特徴的な教会です。33種類もの形が異なる煉瓦が使用されているそうです。

 

 

 

 

1812年、ロシアへ進撃中のナポレオンがビリニュスに入城した際に、「わが手に収めてフランスに持ち帰りたい。」と語ったと言われています。

 

 

 

 

戦争や破壊が絶えなかったビリニュスで、建設から500年以上当時の姿を保つ珍しい教会でもあります。

 

 

 

この時点で、夜明けの門から約1時間半。ビリニュス旧市街観光はまだまだ続きます。

 

 

 

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