もーっとヨーロッパ

オランダ在住30代旅好き主婦が巡るヨーロッパ。週末旅行を中心に、見どころも期待外れも包み隠さずご紹介。欧州旅行のヒントがきっと見つかる。

2度目のローマのまわり方②フォロ・ロマーノとパラティーノの丘

こんにちは!koemo(くぅも)です。

 

 

コロッセオの入場券とセットになっているのが、フォロ・ロマーノです。

 

 

 

フォロ・ロマーノ(Foro Romano)

コロッセオのすぐ隣に位置するフォロ・ロマーノ。「ローマ人の広場」という意味の通り、紀元前509年に成立した共和制ローマの頃から、人々が演説や会合を行う集いの場でした。

 

紀元前27年に成立したローマ帝国時代では初代皇帝アウグスティヌスが大改造工事を行い、その後歴代皇帝によってさまざまな神殿や凱旋門が建てられました。

 

ローマ帝国が衰退するまでの約1000年の間、政治・経済の中心地として栄え続けた場所です。

 

 

 

 

 

ティトゥス帝の凱旋門

コロッセオの向かい側にある入口から入場すると、最初に見えてくるのがティトゥス帝の凱旋門

 

ティトゥス帝は西暦70年にエルサレムを征服した人物です。その功績を称えて西暦80年この凱旋門が建てられました。ティトゥス帝はコロッセオを建てた人物でもあります。

 

 

 

 

見上げると天井部分にもぎっしりの装飾。パリの凱旋門を始めとする、16世紀以降に建てられた凱旋門は、このティトゥス帝の凱旋門を見本にしていると言われています。

 

 

 

 

 

アントニヌスとファウスティーナの神殿

西暦141年に造られた神殿。11世紀、柱の中に教会が建てられました。なぜあえて柱の中に建てたのでしょう。

 

 

 

 

 

聖なる道

フォロ・ロマーノの中心に位置する、当時のメインストリート。まさに歴代皇帝が凱旋パレードを行った場所です。

 

 

 

 

 

カエサルの神殿

紀元前44年、「ブルータス、お前もか」で知られるユリウス・カエサルジュリアス・シーザー)が暗殺され、ここで火葬されました。(写真が見にくいのですが、右側の石が積んである場所です。)

 

 

 

 

 

 

元老院

ローマ帝国になる前の共和制ローマでは、元老院議員によって政治が行われていました。つまり、古代の国会議事堂的建物です。

 

共和制時代に一度焼失しましたが、カエサルが再建し、アウグストゥス帝が完成させました。ほぼ完全な姿で残っているのは、20世紀に入ってから復元されたからというのだけど・・・他の神殿などに比べて復元されすぎていて、一瞬、ただの物置小屋かと思ってしまいました。(工事用の柵があったのも原因ですが。)

 

 

 

 

 

セヴェルスの凱旋門

西暦203年にセヴェルス帝の功績を称えて建てられた凱旋門。かなり細かい装飾が特徴的。

 

 

 

 

 

サトゥルヌスの神殿

農耕の神サトゥルヌスに捧げた神殿。柱8本のみが残っていますが、紀元前42年再建されたものです。(再建がこの時代?!)

 

 

 

 

 

バジリカ・ユリア

紀元前54年カエサルが着工した会堂。裁判所などが設置されていたそうですが、現在は柱の台座しか残っていません。

 

 

 

 

 

ヴェスタの神殿

女神ヴェスタに捧げる神殿。西暦19年にセヴェルス帝によって修復されたもの。

 

 

 

 

 

一見すると、柱や石がごろごろしただだっ広い土地ですが、遠い過去に世界史で習ったような人たちに関するもので溢れています。歴史や遺跡が特に大好きというわけではありませんが、こうして目の前にすると、やっぱり不思議な感覚になりますね。

 

 

ただ、詳しい説明書きや案内図、見学ルートの表示が一切なく・・・オーディオガイドがあったようなのですが、そもそも無いと思って入場してしまったので、ガイドブック片手にうろうろする羽目になってしまいました。おそらく半分も理解できず、倍以上無駄に歩いた気がします。

 

 

11月の快適な気候だったので、それでも楽しめましたが、悪天候時や夏に訪れる場合はご注意ください!日差しを遮るようなものは一切ありません。飲み物・帽子は必須です。(フォロ・ロマーノ内に売店はありません。)

 

 

 

 

ラティーノの丘(Palatino)

ラティーノの丘もコロッセオの入場券で入ることができます。と言うか、フォロ・ロマーノと内部で繋がっているので、フォロ・ロマーノと同時に入場することになります。ティトゥス凱旋門のすぐ近くに丘にのぼる坂道があります。

 

 

ラティーノの丘とは、古代ローマ時代の貴族の邸宅があった丘で、歴代皇帝の宮殿跡地や遺跡などが多く残ります。ただ、遺跡はフォロ・ロマーノで既にお腹いっぱいなので、フォロ・ロマーノ全景を見渡せるという広場に行きたいのだけど・・・

 

 

 

 

歩いても歩いても見つからず。なぜ?

途中の曲がり角の案内板が消えかかってました。

 

 

 

 

そしてやっと辿り着いた広場。最短距離で行けたら、坂道をのぼり始めて5分程度だったのだろうと思います。

 

すごい!さっきまで歩いていたフォロ・ロマーノが一望できます。こうして見ると、フォロ・ロマーノの大きさ、そして神殿の密集具合がよくわかります。

 

 

 

 

右奥にはコロッセオの姿も。

 

 

 

 

たとえ遺跡群にお腹いっぱいだったとしても、この広場だけは訪れてほしいおすすめの場所でした。